ジョルジャ・スミス、新たな旅の始まりを告げる2ndアルバム『falling or flying』を9月29日に発売決定!
【記者_許家源/雙北報導】
photo by Liz Johnson Arthur
今年4月に「Try Me」を、5月には「Little Things」と立て続けに、クオリティの高いシングルをリリースした、英ウォルソール出身のシンガー・ソングライターであるジョルジャ・スミス(Jorja Smith)。9月29日には、待望のオリジナル・アルバム『falling or flying』を自身のレーベルであるFAMMよりリリースすることをアナウンスした。この発表と同時に、ジョルジャはアルバムのアートワーク、イギリスの著名な写真家であるリズ・ジョンソン・アーサーがフィルムで撮影したポートレート、さらに9月からは英国ツアーを開催することも発表している。
ジョルジャは、『falling or flying』を通して、ジャズ、ソウル、R&B、ファンキー・ハウスなど多彩な音をスリリングかつ流麗にブレンドし、これぞモダン・クラシックと呼べる質の高い音を表現している。世界中から絶賛されたデビュー・アルバム『ロスト・アンド・ファウンド』のリリースから5年、ジョルジャがどんな時間、時代を乗り越えて自分自身を見つけたのかという旅を表現しているだけではなく、確立した独自の世界へ到達している現状を感じられる仕上がりだ。つまり現在26歳になり、自分の人生、周囲との関係、感情としっかり向きあっている姿を結晶化させた作品なのである。
「これは紛れもなく、私の新たな旅の始まりを告げる作品です。それを閉じ込めることができたことが、とても感慨深い」
ジョルジャの地元にて、プロデュース・ユニットであるDAMEDAMEを迎え制作されたアルバム。収録曲の数々は、どれも斬新な仕上がり。特にディープで迫力のあるドラム、胸を高鳴らせるベースライン、キャッチーなフックと特徴的なビートで構成されたタイトル曲「falling or flying」は、ジョルジャの心の動きと同様なスピード感を示した。
「私は人生においてスピードを落とさない。このアルバムは私の頭のなかを表現できている。いつもたくさんのことや思いが巡っているけれど、今回の収録曲はどれもその瞬間の一部を切り取ったものなのです」
歌詞に関しては、「現在と過去の友人、彼らとの関係について触れている。確かに、たくさんの人間関係についての楽曲だけど、どの曲も自分と密接なつながりを持ち、純粋にこれからも歌い続けたいと思えるものばかりなのです」
デビュー盤『ロスト・アンド・ファウンド』を発表してから5年、音楽に対するピュアな衝動を感じさせながらも、官能的かつ完成度の高いサウンドで、世界中のリスナーにインスピレーションを与えてきた、ジョルジャ。充電期間を経て21年にリリースされたアルバム『ビー・ライト・バック』も高い評価を獲得。今では実力派としての地位を揺るぎないものにした。
「あのアルバムは、私の音楽を待ち続けている少数のリスナーに向けて、充電期間を経て戻ってきたことを知らせるようなものだったように思いますが、自分の望む音を追求できました」
そして本作『falling or flying』で、本格的に音楽シーンの最前線に復活し、多くのリスナーに良質な陶酔を与えることになるだろう。
「私は、今の自分がいる世界、立場が気に入っていると同時に、自分がそこでどういう音楽を残していけばいいのかを考えている状態。つまり、本当の自分らしさとは何かを探し始めたばかりなのです」
つまりアルバムには、時代の流れに左右されず、ミュージシャンとして、またひとりの女性として自己を見いだしたジョルジャの凛とした佇まいを閉じ込めているのだ。
世界的なロックダウンの影響で、思うような行動ができなかった、この数年。その時間でジョルジャは、より自分らしく音楽をコントロールしていくかをじっくり考えることができたという。結果、これまでに登場した伝説的なミュージシャン同様に、どんなに世界が混乱したとしても、決して見失わない崇高かつ洗練された「自分だけの視点」を手に入れられたジョルジャ。『falling or flying』は、魅力である甘美な香りを漂わせながらも、確実に今までにはない煌めきをまとった彼女の姿に目を眩ませるはずだ。